糖尿病は贅沢病でお金持ちがなる病気じゃないの?
確かにお金持ちでいいものをたくさん食べている人も糖尿病になるけど、実はお金持っていない人の方が糖尿病になっているというデータがあるんだ。
今回は糖尿病ってどんな病気か、どんな人がなりやすいかを解説します。
糖尿病とは
糖尿病自体はそんなに思い病気ではない
糖尿病は字の通り、尿に糖が含まれる状態になるくらい体の中の糖分が多くなっている状態である。
糖尿病の人に良く起こる症状は、
- 喉が渇く
- 疲れやすい
- トイレの回数が増える
等である。
これだけ見ると大したことがないと思う人も多いだろう
なぜ糖尿病になるのか
通常、食事をとったら、食事に含まれる糖分が吸収される。
吸収された糖分は血液に乗って全身に流れ、すい臓から出されるインスリンの作用により体中に糖を取り込んでエネルギーとして利用する。
しかし、急激にインスリンが必要になるような食事を繰り返すと、すい臓の機能が低下しインスリンが十分量出てこなくなる。また、インスリンの量が十分にある人でも、運動不足や食べ過ぎで肥満になるとインスリンが働きにくくなる。
このインスリンの量が少なくなるか、働きにくくなっていると糖尿病になってしまう。
怖いのは合併症:三大合併症(眼・腎臓・神経)
糖尿病自体は、喉が渇いたり疲れやすくなったりということで、特に大したことではないと思う人も多いと思う。
しかし、長年糖尿病になっていると、非常に重たい病気になるため注意が必要だ。
眼(網膜症)
眼の網膜の中には細かい血管が張り巡らされている。その血管が高い血糖値により影響を受けて出血、その結果視力に障害が出てくるのが「網膜症」という。
糖尿病による網膜症で失明する人はそれなりに多く、毎年約3,000人程度と言われており、大人になった後の失明の主な原因になっている。
実は、出血すると急に視力が低下するため、自覚症状があまりないまま失明するまで気づかないというパターンもあるようだ。
腎臓病(腎症)
腎臓は体の中の不要なものを尿として排泄し、必要なものは体に戻すという働きをしている。
これが高い血糖値が長期間続くことで、腎臓での不要物のろ過能力を壊していく。そうすることで不要なものを選り分けることができなくなり、血液中に不要な老廃物が溜まり続けたり、逆に必要なものが出てきてしまったりするようになる。
腎症も実は軽いうちは症状がなく、重症になってきて初めてむくみが出始め、さらにそのままにしていると腎臓が全く機能しなくなり生命に影響を及ぼすようになる。
神経
眼や腎臓は比較的重症にならないと自覚できないことが多いが、神経障害は比較的早期から症状が出る。
特に起こりやすいのは、両足にしびれや痛みが生じることである。夜に起こりやすいため、睡眠を妨げることもあるという。
足に起こりやすいのは、身体の中心から最も遠く神経が長いことから糖の影響で障害を受けやすい。つまり、必ず足というわけではなく、そのほかの場所で同様にしびれや痛みが起こることもある。
<参考>一般社団法人 日本臨床内科医会
https://www.japha.jp/doc/byoki/030.pdf
糖尿病は実は貧しい人がなる!?
炭水化物はみんな好き
炭水化物は、白米やパンをはじめ麺類など、みんな好きである。
おいしいラーメン屋やパスタなどもテレビで紹介されているし、何かとおかずには白いご飯がつきものだ。それは普通のことで別に誰でもそうだと思うのでそんなに問題ないが、大きな問題は貧困の人は炭水化物の割合が多く、食事のバランスが非常に悪いということだ。
貧困層はバランスが悪い
富裕層は炭水化物だけでなく、野菜やキノコ類、肉・魚等をバランスよく食べている。
下の表は厚生労働省の研究会の資料だ。非常に見にくいが、年収600万円以上と比べて年収200-600万の人、200万未満の人がたくさん食べているものを赤字、少ないものを青字としている。
これを見ると、穀類(炭水化物)は年収が低い人の方が食べる量が多い。さらに200-600万の人より200万円未満の人の方がさらに多い。
さらにそれ以外のもの(豆類、野菜、きのこ、果物、肉魚等)のほとんどが、年収が低い人の方があまり食べていない。
その他にも生活習慣が悪い
以下も厚労省研究会の資料だが、年収が低いと赤字の部分の数字が悪い。
例えば、年収が低いほど朝食を食べない、野菜の量が少ない、運動習慣がない、喫煙が多いなどである。いずれも生活習慣病の原因となりうる事項であり、これらに該当する人は気を付けてほしい。
<参考>厚生労働省 社会・援護局 生活保護受給者の健康管理に関する研究会
世の中、安い炭水化物があふれている
コンビニ弁当やインスタント食品、お菓子などに至るまでとにかく炭水化物である。
他にもジュースなどもどっさりとしたと糖分がつかわれていて、非常においしい一方で本当に炭水化物が多い。
そしてどれもコンビニやスーパーなどで安く簡単に手に入る。
また、甘いデザートなどもテレビで取り上げられて人気が高い。確かにおいしいと思うが、あれ一つでどれだけの糖分が入っているか…
まとめ
今回は糖尿病は実は貧乏な人がなっているということについて説明した。
確かに、お金持ちはオーガニックだの何だのと食事に気を付けていたり、ジムに通って運動したりしているようなイメージがある。
昔は、貧困な人はそもそもごはんが食べられないためガリガリで、お金持ちが良いものをたくさん食べるから糖尿病になるというイメージがあったと思うが、今は貧困な人も安い値段でごはんが手に入る上に、食をあまり選ばずに安い・うまい・早いものを食べている。
これらが原因になることから、是非気を付けてほしい。
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