首都直下地震等による東京の被害想定ー2012年以来10年ぶりの見直し。我々はどうしたら良い?

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2022年5月25日に東京都防災会議において、首都直下型の地震が起こった場合の想定が10年ぶりに更新された。

いったいどんな予測になっているのか、私たちは結局何を準備しておけば良いのか、まとめたいと思うので参考にしていただければと思う。

nigimo

30代半ばにして待望の第一子が産まれたどこにでもいるサラリーマン。
最近、趣味である筋トレとランニングにハマると同時に子育てと投資の勉強に日々奮闘。
薬剤師の視点で日本の医療保険について解説。また、薬剤師とは関係ないが、実際に使ってみて日々の生活に役立つ情報をまとめています。

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想定されている地震

首都直下型地震

マグニチュード7クラス

東京都の資料によると、マグニチュード7クラスの地震が起こると言われている。

場所は「都心南部」「多摩東部」「都心東部」「都心西部」「多摩西部」のいずれかとされている。

発生確率は約70%

東京都の説明資料では約70%の確率で発生するとされている(下の図)。

ちなみに詳細の文書を読むと、30年以内に発生する確率が約70%ということの様だ。

震度は一番強い場所で震度7

直下型地震のうち、都心南部で発生した場合の震度は以下の通り想定されている。

特に江東区と江戸川区あたりが震度7になり、23区のほとんど(黄色とオレンジ部分)が震度6以上になるようだ。

被害想定は、建物が194,431棟、死者は6,148人と想定されている。

海溝型地震

マグニチュード8~9クラス

こちらも同じ資料によると、マグニチュード8~9クラスの地震が起こると言われている。

場所はよく名前だけは聞くと思うが「南海トラフ」である。

発生確率は70~80%

こちらの地震の発生確率は首都直下型よりも少し高く、70~80%とされている。

ちなみにこちらも30年以内ということだ。

震度は一番強い場所で震度5

南海トラフはマグニチュード8~9程度を想定しているが、陸地から離れたところが震源になることから、一番揺れるところでも震度5強と想定されている。

こちらは震度がそこまで大きくないこともあり、被害はほとんどないと想定されている。

南海トラフは津波の可能性がある

南海トラフ地震は海の方で起こることから、揺れによる被害はあまりないと想定されているが、その一方で津波が来ると想定されている。

場所と大きさは以下の通りで、2m以上津波が来て、場合によっては川を上がって来る様だ。

 

想定される被害の状況

ここでは具体的にどんな被害が生じる可能性があるとされているのかまとめた。

インフラ系

基本的に発生から当面はライフラインが止まると考えられている。

発生直後はものが転倒したり、ガラスの飛散等直接的な被害が生じる。

その後、電気、水道、ガスなどがとまり、空調やトイレなどが使用できない状態になる。

その後、1週間くらいは少なくともライフラインは止まってしまう、または電気などは計画停電するなどなかなか復旧はしない想定になっている。

このような状態は長い場合は、1か月くらいかかる可能性があるとされている。

※画像をクリックすると拡大されます。

避難所生活

電気がないことからスマホのバッテリー切れ等が発生、家族などとの連絡が取りにくい状況が続き、安否確認や必要なものの把握がしにくくなる。

また、3日くらい経ったあたりから、スペースがあまりなかったり、プライバシー欠如などにより、ストレスが増加、場合によっては屋外に逃げてしまう人もいる様だ。

さらに、上下水道も止まっていることからごみやトイレの処理も追いつかず、衛生状況も良くない。

このような状況が1週間以上続くと、自宅に戻りたくなる人や病気を持っている人は悪化したりするなど、かなりの影響が起こるようだ。

※画像をクリックすると拡大されます。

自宅での生活

避難所ではなく、自宅で過ごす人もかなり影響を受ける様だ。

例えば都内はマンションが多いが、停電によりエレベーターが使用できず、外に出るには階段を使わないといけないことから、日常の出入りが困難になる。

また、備蓄している人はそんなにいないことから、2~3日で備蓄がなくなり、最終的には避難所に行かざるを得なくなる。

また、電気が止まっていることから、夏は暑く、冬は寒いということで体調が悪化することもある。

 

※画像をクリックすると拡大されます。

対策はどうすべきか

家の耐震化

マンションは難しいと思うが、一軒家の場合は最新の基準にあわせた耐震化を進めることが重要ということだ。

下に推進するとどうなるかという図があるが、2000年基準に合わせることで全壊する数はかなり減少するということだ。

現在でも2012年に想定されたものより3~4割くらい減少しているが、まだまだ耐震基準を満たしていない建物も多いことから、この推進が必要と言われている。

 

家具の転倒防止

家屋の耐震化はさすがにハードルが高いが、家具の転倒防止はすぐにでもできることからぜひ気を付けてほしい。

こちらもしっかり防止することで、死者数をかなり減少させることができるという試算がある。

防災セットの準備

被害状況の想定でも記載したが、備蓄がなくなった結果避難所に行かざるを得なくなったり、取り合いが発生するなどがある。

また、電気が止まることでスマホが充電できず、連絡を取ることもできない。

これらを多少でも緩和するためには、防災セットを準備し、1週間分くらいの飲食物、モバイルバッテリーなど準備しておくことが重要だ。

以下に、防災グッズについての記事も書いていることから、是非参考にしていただきたい。

【今からでも間に合う】防災グッズ(準備しておくべきものリスト)
日本は災害大国である。 言われなくてもみんな知っていることだと思うが、改めてよく考えると何も準備し...

 

参考:東京都防災ホームページ

首都直下地震等による東京の被害想定(令和4年5月25日公表)
東京都総合防災部の公式ホームページ。東京都内の避難情報など災害に関する情報を発信するとともに、事前の備えや都の取組を紹介しています。

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